【理想】と【現実】

ごきげんよう

僕は殺戮のdigitalis

教主ラバ様の敬虔な信徒だ

 

 

今回は黒モバでもリネでもなくラバ様からのリクエストで僕の過去のPCMMOでの話。

男女の関係とはとても難しいという、、、話?

いや、ただのネカマとそれに振り回された哀れな男どもの話だ。

 

 

この話は『僕』がまだ『私』だった頃のエピソード。

 

黒歴史が未だに検索にヒットするようなので一部表記などを変えて記し、ゲームタイトルは伏せさせてもらう※

 

その頃から僕はモバゲー・GREEなどの携帯ゲームなどに関してはdigitalisという名前を使っており文字数の関係で使えない場合はカタカナ表記のジギタリスだった。

ただ、MMOに関しては複数アカウントをとりあえず作って全職試してから気に入ったアカウントを続けるというスタイルだったため名前は固定しておらず、ゲーム画面にはおっさんよりは可愛いキャラが動いていた方がいいと基本は女性キャラを使っていた。

キャラメイクはだいたい気合を入れて綺麗系の女性を作成。

f:id:digitalis8888:20190701211626p:plain

黒モバより一例:ソーサレス、メイクは濃い目にすることが多い

そのゲームでの僕は『ななりー』という回復キャラをメインキャラとして使っており、当時は『私』という一人称でとても丁寧な言葉でチャットをしていた。

一つ前のゲームをギルド崩壊により引退していた私は、今回こそはと自らギルドを設立。

外部ツールを導入すると使えない人と溝が出来てしまうことを懸念してこれを禁止、とにかく公平であることを心がけ、一般募集を一切せずに野良ダンジョンで一緒になり直接勧誘をした穏やかな仲間達と楽しくギルドを運営しておりました。

 

そのゲームではとにかく定時PvPイベントとFBドロップが重要でしたので、揉めないようにルールはしっかりと!

定時イベントはギルメンでチャンネルを合わせて入場して、ステータスの低い人を守りながら皆で戦う。

もちろん盾ヒーラーの私は率先して先頭に立ちます。

ギルメンで狩ったFBドロップは売却して参加者+二人分でまず割ります。

発見者は二人分報酬を貰い、一人分はギルド資金に回す。

ステータスが低い人も率先してFBを探し出し多目の報酬を貰い、FBを一人で狩れるような人もあえてみんなを呼んであげる優しい世界。

これが後に多くのギルドが真似をした『慈愛のななりーシステム』

f:id:digitalis8888:20190701220406p:plain

誰一人欠けることなく皆で強くなっていきましょう

辞めていく人が皆無のこのギルドは他と積極的に交流することもなく仲間だけで強くなり、いつの間にかサーバー3位のギルドにまで成長していました。

 

当然レイドイベントなどのギルド単体では太刀打ちできないようなイベントもPCMMOには存在しているので、ギルドマスター達が話し合いをして作戦などを決めたりするのですが、通話は以前ネットストーカーの被害にあったことがあるので怖くてできませんと私はこれを拒否。

チャットでの会議参加を特別に認められておりました。

 

私に憧れるメンバーが多く回復職が豊富で、欲が強くないこのギルドは上位ギルド全てと友好関係にあり、万が一にも私に対する敵対行為などを行うギルドが現れた際には、私やギルドメンバー以上に上位ギルド連合からの威烈な制裁が加えられるくらいには彼らに慕われておりました。

 

ある日、中華ギルドとVIPギルドから大型FB討伐の為のヒーラー派遣依頼が同時に入り、私を含む3人2組が支援に向かうと伝えたのですが、どちらに私の班を派遣して貰うかで戦争が勃発。

それどころじゃないのでFBはうちのギルドで倒していいとのことでしたので美味しくいただいたのですが、その戦争は2週間に及び巻き添えを受けた上位ギルド達の掃討戦まで発生、、、ついには二つのギルドは共倒れという悲しい結末を迎えてしまいました。

 

ん、いつの間にか文体が当時のものに、、、、、、あぁそうだよ。

 

女性アバター使ってなんか丁寧にチャットしてたら勝手に皆『私』を女性だと認識してたからいいように使ってやったんだよ!

たまに“うっかり”『あたし』とか使ってたし他ギルドなのに引退品をまるごとくれるなんてアホには『まぁ!よろしいのですか?』とか言いながら身包み全部いただいてたな。

中華ギルドなんか半数以上が私個人に引退品を渡してきたし滅多にワルチャなんてしない私が『機械に詳しくないもので翻訳も出来ず、皆さんの最後の言葉がよくわかりませんがどうかお元気で』と書けば感動に咽び泣いていた。

女性だなんて一言も言ってないし、何ならナンパされた時には『あの、わたし男ですよ?』とカミングアウトしていた。

『そっかーごめんね。迷惑かけないからこれからもよろしくね』ってあいつら納得してたからね。

、、、え?断る口実として男って言われたと思ってる?

そう受け取ると分かってて言ってるだろって?

、、、、、、私よくわかりません

ギルメンには誠心誠意本当の事を伝えて引退品も皆で分けようとしたのだが皆笑って僕が有効活用してくれと言ってくれた、、、伝わってなかったのか慕われていたのかは未だに謎。

 

 

そんな感じで当時の僕は悪意100%のあざとさで仮想世界を満喫していたわけだが、サービス開始から1年半を数える頃

 

f:id:digitalis8888:20190701221325p:plain

僕の思う最強のあざといキャラ、俺ガイルの一色いろは

 

、、、崩壊は実に呆気なく訪れる。

 

 

もうどんな煽りを入れられたのかも覚えていないが、僕はその時『だから男だって言ってんだろいつもいつも!』なんか知らんがブチ切れた。

『お前らが勝手に勘違いしてるだけだし俺がなんか自分から害行為でもしたか!?一度でも!』

よく覚えていないがこんなことを見苦しくワルチャで叫び散らかしていた気がする。

 

 

え?嘘だろ?

いやいやいや居合いいやあいあいあやいやいあやああ

もう何も信じられない

ななりーたん、、、

まさか乗っ取り!?

 

 

騒然とするワルチャ。

しばらく落ち着くのを待とうとログアウトしたのが僕の最大のミスだった。

 

 

翌日、ワールドボスの日だったのでゲームより先にスカイプチャットを起動したのだが入室を断られる。

急いでログインした僕を待ち構えていたかのようにハイドからのキルをしてくる忍者。

汚いさすが忍者きたない

慈愛のななりーにも極少数のアンチはいたしこの程度のことなら今までも経験してきたのだがこの日はレベルが違った。

忍者は増えていきハイドからの奇襲しかしてこないので正確な人数はわからないが30人くらいの集団になっていたwwもう笑うしかない

 

PK禁止エリアに逃げ込みギルメンしか知らないサブのスナイパーにキャラチェンジしてチャットで泣きつくと、慰めてくれるのだがどうも歯切れが悪い。

皆しきりにArcheAge(当時日本リリースを直前に控えていた大型タイトル)を一緒にやろうと薦めてきて、禁止にしていた外部ツールも皆で話し合ったのだと導入済み、あの後どうなったのか聞いてもはぐらかすばかりで要領を得ない。

 

僕がログアウトしている間に大勢が決まっていたのだろう。

平和主義な彼らは戦うという選択はせず、それでも僕と共に遊びたいからと次のゲームを探してくれていたのだ。

嬉しかった。

ゲームをしていて泣くとは思わなかった。

 

それでも

 

『最後に、、、戦ってくれますか?』

 

やられっぱなしで黙ってられるような性格じゃないんだよね。

 

 

定時のPvPイベント

 

 

僕らは決まって8chで参加していたのだが案の定混雑で入場すら出来ない。

 

他のチャンネルも少数の偵察がいて意地でも僕をイベントに参加させたくなかったのだろう。

だがログインからの数時間で僕は密かに準備を整えていた。

突如として2chに現れる大量のヤワラちゃんのアイコン

PCMMO経験者なら分かるだろう。

そう、サービス開始直後のゲームを渡り歩くイナゴ軍団。

 

VIPギルドだ。

 

僕のことを未だに聖女か何かと勘違いしたままの彼らは、僕の招集に応じて1年ぶりにこの世界に舞い降りた。

 

VIPギルドが作った定時イベント入場口までの人垣を、モーゼのようにゆっくりと歩いていき正面から入場。

続いて入場してきたギルメン達とこのMAPのベストポジションを陣取る。

僕らの前にはVIPギルドが烏合の衆らしく隊列も組まずにわらわらと動き回り、エリアで僕に話しかけてくるのを適当に激励しながら開戦を待っていた。

 

距離をおいて待機しているサーバーの創意を相手に何度も勝てるとは思わなかったがVIP軍団でイベント枠を少し埋められている状況なら勝ち筋はある。

綺麗に勝利を収めてArcheAgeに備えようと考えていた。

 

イベント開始と同時。

前列弓&魔法火力職による一斉掃射、、、VIP軍団蒸発、、、、、、そりゃそうだww

1年引退していたキャラで戦えるほどMMOは甘くない。

 

何故か攻め込んでこない相手に一瞬困惑していたが即座に状況を理解する。

『退魔の皆さん!パーティ全体をカバーしつつ外縁にバフ解除を!』

ハイドスキルを解除された忍者、レンジャー、スナイパーが姿を現す。

f:id:digitalis8888:20190702000516p:plain

大げさではなくこんなレベルでいた

サーバー全体からハイドスキル持ちが集結したのではと思えるくらいに大量の敵がいるのに、彼らは敢えて攻撃を仕掛けてこない。

バフ解除が届かなかった距離にも、おそらく敵が埋め尽くされているのだろう。

僕らを包囲するような形で威圧してくる状況に、僕も流石に諦めた。

 

 

『皆さん、、、一度だけ、、、私と一緒に死んでください』

 

 

ギルドチャットに並ぶ了解を示す無数の『k』の文字。

10秒無敵のスキルを発動して僕は敵軍に特攻を仕掛ける。

きっちり10秒後、このゲームにおける僕の活動は終わりを迎えた。

 

 

 

それ以来、僕は性別を選択する類のゲームで女性アバターを選ぶことはなかった。

『私』という一人称も封印し、ブチ切れたあの時に使った『俺』を使うのも控えるために、意識的に『僕』になった。

 

経緯は全く違うがMMO切欠で『僕』を使い始めたという最上もがのファンだったことも、もちろん大きな要因ではある。

 

仕事の都合で一時MMOから離れなくてはならなくなり、数年を共にしたギルメン達の多くは、その後のArcheAgeでの活動を最後にMMOから引退した。

本当に最高の仲間達だったが最後まで僕のことをワンチャン女性だと思っていたメンバーがいそうで何か心が歪んでいないかと未だに心配w

 

感動の別れをしておきながら、僕はその後ひょっこり別のPCMMOをプレイしていたこともあるのだが、ArcheAgeやそのMMOでの物語は機会があればまた別の記事で。

 

 

ネカマはやめた方がいいよ?

いい人に会うと引き返せないことになる人もいるから。

 

 

 

世界が平和でありますように